大腸内視鏡検査を受ける前日は、食事内容に細心の注意を払う必要があります。
特に「何を食べてよいか」「避けるべき食材は何か」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大腸内視鏡検査前日におすすめの食事メニューについて解説します。
食べてよいもの・避けるべきもの、コンビニで購入できるおすすめメニューなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
大腸内視鏡検査を受ける前日は、食事内容に細心の注意を払う必要があります。
特に「何を食べてよいか」「避けるべき食材は何か」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大腸内視鏡検査前日におすすめの食事メニューについて解説します。
食べてよいもの・避けるべきもの、コンビニで購入できるおすすめメニューなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
大腸内視鏡検査の前日は、消化の良い食品を中心とした食事メニューにする必要があります。食事の回数は通常通りで問題ありませんが、食事内容に注意しましょう。
ここでは朝食・昼食・夕食・間食の食事メニュー例を紹介します。
検査前日の朝食では、消化の良さや栄養バランスを意識することが大切です。
トーストや白米などの炭水化物を基本に、脂肪分の少ないたんぱく質源として卵やささみ、豆腐、白身魚などを組み合わせると良いでしょう。
具体的には以下のような食事メニューがおすすめです。
油を使いすぎないよう注意し、バターやジャムの使用は控えめにします。
トーストと卵料理の組み合わせは満腹感も得られるためおすすめです。
昼食も腸内に負担をかけない食事メニューにしましょう。
うどんや白米、卵、豆腐などを使ったシンプルなメニューが望ましいです。
具体的には以下のような食事メニューが挙げられます。
脂っこい食材は避ける必要がありますが、薄切りの牛モモ肉や豚モモ肉は比較的脂肪が少ないため少量なら問題ありません。
野菜炒めや煮物などは繊維質が多いため控え、できるだけ消化にやさしい食材を選びましょう。
夕食は検査前最後の食事となるため、特に消化に良い食事内容にしましょう。
具体的には以下のような食事メニューがおすすめです。
夜遅くの食事は消化が間に合わず、翌朝の下剤服用時に影響が出る場合があるため、21時までに食べ終えるのが理想です。
間食も、検査の妨げにならないよう注意が必要です。
食物繊維が多いスナックやナッツ、ドライフルーツ入りの菓子パンは避け、代わりに、消化の良い軽食を選ぶことが大切です。
具体的には以下のような間食であれば問題ありません。
飲み物については水やお茶、スポーツドリンクなどを選び、水分を積極的に摂るようにしましょう。
大腸内視鏡検査前日に食べてよいもの・食べてはいけないものは以下の通りです。
食べてよいもの | 食べてはいけないもの | |
---|---|---|
ご飯類 | 白米、おかゆ、もち(よもぎや豆が入っていないもの) | 胚芽米、発芽玄米、雑穀米 |
パン類 | 食パン、ロールパン、フランスパン、米粉パン、蒸しパン | 全粒粉、胚芽、ふすま、ライ麦のパン、あんパン、ジャムパン、クロワッサン、デニッシュパン、揚げパン、バーガー、ピザ |
麺類 | うどん、そうめん、米粉麺、冷や麦、ビーフン、フォー | そば、ラーメン、パスタ、中華麺 |
肉類 | 鶏ささみ、鶏むね肉(皮なし)、鶏もも肉(皮なし)、豚ひれ肉、豚もも肉、牛ヒレ肉、牛もも肉 | 鶏手羽肉、鶏皮、豚バラ肉、牛バラ、ロース、サーロイン肉、ベーコン、ソーセージ |
魚介類 | 脂肪の少ない白身魚(タイ、ヒラメ、カレイ、タラなど)、はんぺん、ちくわ、かまぼこ、魚肉ソーセージ | 脂肪の多い青魚(サバ、アジ、サンマ、イワシ、ブリ、ウナギなど)、干物、貝類、タコ、イカ、エビ、カニ |
その他 | 卵、豆腐、卵豆腐、高野豆腐、湯葉、豆乳じゃがいも、長いも、完熟したバナナ、ゼリー、プリン | 食物繊維の多い野菜、種のある果物・野菜、きのこ、漬物、乾物、海藻類、ふりかけ、ジャム、ナッツ類、ポテトチップス、ケーキ、コーンフレーク |
検査前日は消化の良い炭水化物や脂肪の少ない赤身肉、白身魚、卵、豆腐などが基本となります。
食物繊維が多く含まれる野菜、きのこ、海藻類、種・皮付きの果物、ナッツ類などは腸内に残りやすく、検査の妨げになるため注意しましょう。
特に注意が必要なのは、「健康に良さそう」と思って食べがちな青汁や野菜ジュース、乳製品、雑穀米や全粒粉パンなどです。
これらは少量でも残渣として腸に残りやすく、検査の質を低下させる原因になります。
また、自炊する場合は調理方法にも気を配りましょう。
揚げ物やバター炒めなどは消化に時間がかかるため避け、茹でる・蒸す・煮るといった調理方法を選ぶのがおすすめです。
香辛料の使用も控え、味付けは薄味を心がけましょう。
なお、検査当日は腸内が完全に洗浄された状態でないと正確な診断が難しくなるため、前日の準備が非常に大切です。
前回の検査で腸の中に食べ物が残っていた経験がある方や便秘傾向のある方は、前日だけでなく数日前から消化に良い食事を意識するようにしてみてください。
大腸内視鏡検査前日に飲んでよいもの・飲んではいけないものは以下の通りです。
飲んでも良いもの | 飲んではいけないもの |
---|---|
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検査前日に飲んで良い飲み物としては、水、麦茶、ほうじ茶、紅茶(ストレート)、カフェインレスコーヒー(ミルクなし)、炭酸水(無糖)などが挙げられます。
砂糖の使用は問題ありませんが、ミルクやレモン、果汁・果肉の添加されたものは避けましょう。
逆に、飲んではいけないものとしては、牛乳やヨーグルトなどの乳製品飲料、野菜ジュース・果実ジュース(スムージー含む)、青汁、お酒、カフェラテ・ミルクティーなどが挙げられます。
これらは食物繊維や脂肪分、腸の運動を活性化させる成分が含まれているため、検査前日の摂取は避けるべきです。
特に乳脂肪は腸の粘膜に付着しやすく、観察の妨げになるため注意が必要です。
また、カフェインの過剰摂取にも気を付けましょう。
コーヒーや紅茶にはカフェインが含まれており、摂りすぎると利尿作用による脱水や、腸の動きが乱れる原因になります。
カフェインを完全に避ける必要はありませんが、なるべく控えめにし、代わりにカフェインレス飲料を選ぶと安心です。
前日は食事制限の影響で空腹を感じやすくなりますが、水分は積極的に摂取して構いません。
ただし、飲んでもいい飲み物のみに絞って選ぶことが大切です。
大腸内視鏡検査前日の食事の注意点は以下の5つが挙げられます。
ここでは上記5つの注意点についてそれぞれ解説します。
検査前日は1日を通して消化の良い食事にすることが大切です。
朝だけ軽くすれば良い、昼は普通に食べても大丈夫といった判断は避けましょう。
調理方法は茹でる・蒸す・煮るなどが適しており、揚げたり焼き目をつけたりする調理はなるべく避けるのが無難です。
味付けも濃いものは控え、薄味を意識すると胃腸にやさしい食事になります。
朝・昼・夕、どの食事も一貫して腸にやさしいメニューにすることで、腸内洗浄がスムーズに進み、検査の精度も高まります。
普段は健康に良いとされる食物繊維も、検査前日には逆効果となります。
野菜や果物に多く含まれる食物繊維は消化されにくく、腸内に残りやすい性質があります。
特にゴボウ・レンコン・ほうれん草・キャベツなどの葉物野菜、きのこ類、海藻類は要注意です。
また、トマトやブドウなどの種や皮がある果物も控えるようにしましょう。
これらは便として排出されるまでに時間がかかり、万が一腸の中に残った状態で検査を迎えると、正確な診断ができない恐れがあります。
脂肪分が多い食品は胃にとどまる時間が長く、消化が遅くなりやすい特徴があります。
検査前日は胃腸をなるべく空にしておく必要があるため、脂っこい料理は避けましょう。
具体的にはバラ肉やサーロイン、ベーコン、揚げ物、炒め物、クリーム系の料理などが該当します。
肉や魚を食べる場合は、脂肪分の少ない部位を選ぶようにしましょう。
おすすめは鶏ささみ、鶏むね肉(皮なし)、白身魚(タラ、カレイ、ヒラメ)などです。
いくら消化に良い食べ物を選んでも、食べ過ぎてしまうと意味がありません。
大量に食べれば胃腸に負担がかかり、消化しきれなかったものが腸内に残ってしまう可能性があります。
その結果、下剤を飲んでも腸が綺麗にならず、検査が延期になったり再検査になることもあります。
食事量を極端に減らす必要はありませんが、腹八分目を目安にするのがおすすめです。
よく噛んでゆっくり食べることで、満足感も得やすくなります。
また、間食にも注意が必要です。
甘いお菓子や油分を含むスナック菓子などは避け、プリンやカステラなどのシンプルなおやつであれば少量なら問題ありません。
検査前日の夕食は、遅くとも21時までに食べ終えるようにしましょう。
それ以降に食事をとると、消化が終わらず翌朝まで腸内に残る可能性が高まります。
どうしても遅くなってしまう場合は、少量のささみや白身魚、豆腐など、消化の早いタンパク質だけを軽く摂る程度に留めましょう。
また21時以降は原則絶食となるため、検査当日まで食べ物は控えてください。
水分は指定がある場合を除いて適宜補給可能ですが、飲み物の種類もあわせて注意が必要です。
大腸内視鏡検査前日の食事に関するよくある質問をまとめました。
万が一、検査前日や当日に禁止されている食品を摂取してしまった場合は、自己判断せずすぐに医療機関に相談することが大切です。
基本的には検査の延期や追加の下剤処置などで対応できる場合が多いため、焦らずに医師の指示を仰ぎましょう。
無理に隠すことなく、正直に伝えて適切に対応しましょう。
検査前日にコーヒーや牛乳をうっかり口にしてしまったとしても、状況によっては検査が可能な場合もあります。
特に牛乳や乳製品は腸の粘膜に残りやすく、内視鏡の視野を妨げる原因になるためうっかり飲んでしまわないよう注意しましょう。
飲んでしまった場合の対応はクリニックによって異なる可能性があるため、早めに医療機関に相談し、腸内洗浄の追加や検査時間の調整など必要な対応をしてもらいましょう。
忙しい方でも、コンビニを活用すれば検査前日に適した食事をそろえることが可能です。
おにぎりは海苔を外し、具材も揚げ物や繊維質の多いものを避ければ問題ありません。
パンなら菓子パンや揚げパンを避け、食パンやタマゴサンドなどを選びましょう。
お弁当を選んでも良いですが、野菜サラダ、きのこ、海藻、乳製品入りの加工品などは消化に悪いため控えてください。
大腸内視鏡検査前日の食事は白米やうどん、豆腐や卵などの消化にやさしい食材を中心にし、食物繊維や脂肪分の多いもの、種や皮のある食材は避けましょう。
また、夕食は遅くとも21時までに済ませることが大切です。
食事選びに不安がある場合は、市販の検査食の活用も検討してみましょう。
えさか駅前にしごりおなかとおしりのクリニックでは、大腸内視鏡検査に対応しています。
胃内視鏡検査との同日検査も可能なため、内視鏡検査を検討中の方はぜひ当院までご相談ください。